StuDX Styleのご紹介

2020年12月23日に、ICT活用教育アドバイザーHPにて、StuDX Styleというサイト(https://oetc.jp/ict/studxstyle/)が開設されました。

StuDX Styleでは、一人1台端末の活用方法に関する優良事例や、GIGAスクールの本格始動に向けた対応事例などの先進的な実践を進めてこられた自治体・学校の実践事例が情報発信されており、掲載されているコンテンツは今後、文部科学省にて、全国の教育委員会・学校などの実践を情報収集するなどしながら随時更新を行っていくとのことです。

StuDX StyleはSTEP1~3で構成されています。現在はSTEP1の活用例として、教師と子供がつながる、子供同士がつながる、学校と家庭がつながる、職員どうしでつながる、GIGAになれる、の5つのカテゴリが公開されており、活用の概要と効果、実践に必要ものが掲載されています。はじめに、それぞれのカテゴリに掲載されているものの中から、比較的簡単に導入ができ、効果が高いと考えられるものをご紹介させていただきます。

教師と子供がつながる:取り組み状況をすばやく把握して個別サポート*1


この取り組みでは、教師用の端末に児童が学習に取り組んでいる画面を表示させることで、個々の学習の進捗状況、取り組み状況を把握できるようにしており、「いつ子供に声をかけるか」「声を掛けないで見守る」という判断をしやすくしています。

熟練した先生ほど子供の様子を観察し、適切な対応が取れますが、この実践例ではそれを手元の端末で確認することで、児童のサポートをしやすくしています。

教師と子供がつながる:取り組み状況をすばやく把握して個別サポート
<参考資料 文部科学省 StuDX Style 教師と子供がつながる 取組状況をすばやく把握して個別サポート
(最終閲覧日 2021年2月12日)>

子供同士でつながる:チャット機能で情報共有*2


子供たちとチャット機能の使い方やルールについて話し合い、機能の活用をすることで、子供たちの自発的な共同学習を引き出した事例です。


子供たち同士で機能を有効活用する方法をシェアしたり、学習をより深める方法を考えています。こういった取り組みから、子供の考えを広げることやオンラインでのマナー、コミュニケーションの取り方の向上が期待されます。

子供同士でつながる:チャット機能で情報共有
<参考資料 文部科学省 StuDX Style 子供同士がつながる チャット機能で情報共有
(最終閲覧日2021年2月12日)>

学校と家庭が繋がる:個人懇談日程の希望調査をオンライン化*3


従来紙媒体で集計し、手作業で入力していた予定表をオンラインで入力してもらい、集計を自動化することで、先生の校務のお手間を大幅に短縮しています。
また、手作業による入力ミスなどのヒューマンエラーも減らしてくれます。

職員同士でつながる:職員会議のペーパーレス化*4


この取り組みでは紙を使わず、データを共有することで職員会議の準備の手間を短縮し、どこからでも参加可能にすることで、休校になったときでも職員間での意思疎通を可能にしています。
オンライン会議の段取りになれることで、オンラインで情報をやり取りすることになれることができる点もメリットとして挙げられます。

GIGAになれる:最初の指導を少人数で*5


大勢の生徒に端末の操作方法を一斉に教えることは大変なため、休憩時間を活用して少人数の生徒ごとに基本的な操作を指導しています。

少人数ごとの指導にすることできめ細やかな指導が期待できるとともに、先生と生徒に一体感が生まれるほか、操作が得意な生徒が、苦手な生徒に教えてあげるという雰囲気をつくることができます。

GIGAになれる:最初の指導を少人数で

<参考資料 文部科学省 StuDX Style GIGAに慣れる 最初の指導を少人数で
(最終閲覧日2021年2月12日)>

上でご紹介した取り組み例はごく一部で、StuDX Styleにはもっと多くの実践的な取り組みが掲載されています。

上記の取り組み例を通して先生方にお伝えしたいことは、学校のICT化は、子供、先生、保護者全てにメリットがある、ということです。以下にそれぞれのメリットを挙げます。

子供のメリット


先生と1対1で話しをしやすくなる
受けることのできる授業や考えることのできる幅が広がる
子供同士でのコミュニケーションも取りやすくなる
ICT機器に慣れることができる

先生のメリット


校務の手間を削減できる
子供と1対1で話をしやすくなる
授業の幅が広がり、これまでに難しかった表現などを授業に取り入れることができる
保護者と直接話をしやすくなる

保護者のメリット


先生と直接情報をやりとりができる
子供のことを先生に相談しやすくなる

学校のICT化には、これだけのメリットがあります。また、例を見ていただくとわかるように、StuDX Styleで紹介されている事例の実践に必要なものは、OSに標準的に搭載されている物が多く、GIGAスクール構想で端末整備がされれば技術的に可能なものがほとんどです。

もし、StuDX StyleのHPを見てもどう実践したらよいのかわからないという先生がいらっしゃれば、ICT支援員にご相談いただければと思います。StuDX Styleのページを見てもらって、こういうことがしたい、とご提案いただいたり、校務や授業のこの部分をICT化できないだろうか、ということをご相談いただければと思います。

ICT支援員も先生からご相談されることで、先生方一人一人のICTのスキルや、先生方がどんなことを求めているかをより細かく把握することができ、より良いサポートや、次の必要なサポートが何かを考えることができるようになります。

StuDX Styleを見ていただき、学校のICT化の際に、こんなHPがあったな、と参考にしていただく一助となることができれば幸いに思います。

<参考資料>

*1 文部科学省 StuDX Style 教師と子供がつながる 取組状況をすばやく把握して個別サポート
(最終閲覧日 2021年2月12日)

*2 文部科学省StuDX Style 子供同士がつながる チャット機能で情報共有
(最終閲覧日2021年2月12日)

*3 文部科学省StuDX Style 学校と家庭がつながる 個人懇談日程の希望調査をオンライン化
(最終閲覧日2021年2月12日)

*4 文部科学省StuDX Style 子供同士がつながる チャット機能で情報共有 職員会議のペーパーレス化
(最終閲覧日2021年2月12日)

*5 文部科学省StuDX Style GIGAに慣れる 最初の指導を少人数で
(最終閲覧日2021年2月12日)

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