文部科学省CBTシステム「MEXCBT」のご紹介

今回は文部科学省が開発しているCBT(Computer Based Testing)システム MEXCBT(メクビット)をご紹介させて頂きます。MEXCBTとは、緊急時における子供たちの学びの保障のため、国や地方自治体等の公的機関等が作成した問題を活用し、児童生徒が学校や家庭において学習を行うことのできるCBTシステムです。文部科学省が令和2年度にプロトタイプを開発し、令和2年度12月~令和3年度1月~2月に全国の小中高等学校約300校で実証が実施され、令和3年3月に実証を実施した学校へアンケートが行われました。*1(アンケートの結果はまだ公表されていませんが、アンケートの結果に沿って、より使いやすいようシステムを改良し、本番運用されると考えられます)。
令和3年度には希望する全国の小中高等学校での活用ができるよう、開発が進められています。*2

活用の流れとしては、児童生徒が各校で採用されている学習マネジメントシステムへログインし、そこからMEXCBTに接続して、問題を利用する、という流れになります。出題形式には一問一答形式と、学年等ごとに複数問題が出題される形式があり、CBTシステムによって回答が自動採点されます。*1

(出典 文部科学省 学びの保障オンライン学習システム MEXCBT
https://www.mext.go.jp/content/20210312-mxt_syoto01-000013393_01.pdf
(最終閲覧日2021円5月27日))

先生は配信するだけで採点までを自動で行ってくれるため、印刷や採点等、従来テストを行うに当たってかかる手間の削減が期待できます。また、同様の理由で、宿題や家庭学習のために利用する教材としても使用できると考えられます。

(出典 文部科学省 学びの保障オンライン学習システム MEXCBT
https://www.mext.go.jp/content/20210312-mxt_syoto01-000013393_01.pdf
(最終閲覧日2021円5月27日))

このMEXCBTですが、従来のオンライン学習システムとは違う点として、
・学習マネジメントシステム(学習eポータル)を通して様々な学習コンテンツと接続できるよう開発されていること*1
・全国で共通の問題を使用した学習(テスト)ができる
・問題に対する回答を蓄積し、ビッグデータとしてのデータ解析を行う

という点があります。

MEXCBTは、現在学校様で使用されている様々な学習コンテンツから連携可能なシステムとして設計されています。そのため、自治体様ごとに必要な学習コンテンツを使用しつつ、MEXCBTを利用することが可能です。

また、全国で共通の問題を使用した学習ができるため、全国での正答率との比較や、どの部分が苦手化といった比較がより客観的に、全国規模で行えるようになります。これによって、児童生徒は自身がどの教科のどの部分が苦手か、といったことを把握しやすくなりますし、児童生徒のテストの受験結果を見て、先生もより客観的なデータに基づいた結果を自身の授業に学習結果をフィードバックしやすくなるといったメリットが考えられます。その他にも、これまで全国標準のテストを受けようとすると、模試等の定期的に開催されている学力テストを受ける必要がありましたが、MEXCBTによって、簡易的にではありますが、即座に自身の全国での学習成績を確認することができるようになります。

その他にも、MEXCBTでは多肢選択式、完全一致の問題では即座に回答が自動採点されるため、問題を解いた際に、どのようなアプローチで問題を解いたかが頭の中に残っているうちに回答が合っているか、間違っているかを確認することができます。これによって、問題に対してどのように間違えたのか、ということを児童生徒がその場で考えることができる、ということも利用する利点となると考えられます。

MEXCBTで蓄積されたデータによって、MEXCBTを使いやすく改善したり、学習政策という国全体の大きな指導方針に活用される可能性があります。その際にも個人を特定できるような情報は収集しないため、より多くの学校がMEXCBTを採用し、テストを受ける事で、より多くのデータが蓄積され、純粋なビッグデータとして、より現状に必要な政策やシステムの改善につなげられていくことになります。

MEXCBTは無償で使用することができ、Microsoft Edge, Google Chrome, Safari いずれかのブラウザが使用できる環境で、端末1台当たり0.3~0.5Mbpsの通信帯があれば、利用可能とされています。また、GIGAスクールで調達した端末でなくとも、利用が可能であることも明記されています*1

上記に挙げた利点の他にも、別の記事(今gigaスクール構想が必要なのか(前編)でも書かせて頂いたように、今後、国際的な学力調査はCBTシステムを使って行われていく可能性は非常に高いと考えられますし、CBTシステムを利用する機会は今後どんどん増えていくものと考えられます。そういった際に、より正確な成績をテスト結果に反映できるよう、MEXCBTがリリースされたときには、活用をご検討されてみてはいかがでしょうか?

<参考資料>
*1 学びの保障オンライン学習システム
推進コンソーシアム 学びの保障オンライン学習システム導入に係る調査研究(概要)
(最終閲覧日2021年5月27日)

*2 文部科学省 学びの保障オンライン学習システム メクビット
MEXCBT
(最終閲覧日2021年5月27日)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です